CATEGORY:日本軍

2012年12月22日

改四五式 夏衣

サバゲや仲間ウチの集まりが無ければ軍装紹介するしかないじゃない!

今回は「改四五式 夏衣」です。
上衣のみ、3号を所有しています。


改四五式 夏衣


そういえば、改四五式と言えば
四五式から袖の緋線を取り除いた
実戦向けのスタイルに代わったもの
という認識がありますが、
ウィキやその他サイトを巡回していると、
改四五式だからと言って、必ず緋線が無い
わけではないようです。

以下、四五式から改四五式までの大まかな流れです。
(あくまでおおまかな流れですので、詳しい事柄は各自ググれ)

明治三八年戦時軍衣→明治三九年正式正式
が、中田商店で販売されている所謂「三八式軍衣」に
概等するものだと思われます。

その後、明治四十五年の勅令で明治三十九年制定の
ものをほぼ踏襲した「四五式」軍衣が制定されます。
三十九年式では当時有り余っていた紺色の生地も使用されていましたが
この四五式からはカーキ色の軍衣になります。

下士官兵用の軍衣に「四五式」の押印がされていたことから
四五式と呼ばれます。ちなみに各種の官給品でない
将校用軍衣は四五式だの九八式だのという表記は誤りになるとか。
(将校用四十五年制定軍衣とか言うのが良いのでしょうかね)

そして大正七年に改正令が出て、下士官兵用軍衣に
新様式のものが支給されます。
これに「改四五式」の押印がされていたことから
改四五式と呼ばれるようになります。
四五式軍衣との違いは、軍縮による募兵数減少による
徴兵検査の基準が高まり体格の良い兵にあわせて
寸法を改めたもの(ウィキとかその他サイトを見ながら)
が改四五式になるようです。
この時点で四五式、改四五式に相違点はないですね。

その次の大正九年の改正令で夏用衣袴の生地色が
黄土色っぽいカーキ色から、所謂国防色と言われる
カーキ色に変更されました。え、それだけ?
もっとちゃんと調べた時に何か他にも在ったような気がする。。。

そして大正十一年の改正令によりようやく
袖、袴の緋線を廃止の旨が出されたようです。
このときの改正令に合わせて、それまでに存在した
四五式、改四五式の緋線を取り除いたものも多く
存在します。

改四五式だからと言って必ず緋線が無いわけではないんですねぇ。
ちなみに夏用衣袴は下士官兵卒、将校用とならんで
緋線は付さなかったようです。
(それまでの三九式では付いていたかどーかは私は知りません。
どうなのでしょうか。)
緋線が付いた夏用は在郷軍人用との記述も見られたりしますね。
所有している四五式か、改四五式の在郷軍人用と思われる上衣には
緋線を取り除いた跡がありましたし。


あ、↑は誤りもあるかもしれませんので詳しくはやっぱ個人で
調べてね。



改四五式 夏衣

中田商店の襟兵科章をつけています。
肩章は実物です。





改四五式 夏衣

裏面。
四五式の特徴である、背中の一枚布。
昭五式だとこの部分が二枚布の張り合わせに
なるので見分ける最大のポイント。つか此処と
押印以外ではなかなか見分けつくものじゃあないよね。




改四五式 夏衣

この改四五式は兵用のはずなのですが襟に改造が見られます。
襟生地の裏側まで兵科章が縫いこまれているのは将校用っぽいですね。
何気に襟に取り外し式のカラーを留めるパーツがありますし。


改四五式 夏衣

ホックはしっかりと残っています。兵科章の
縫い方がひどいのは気にしないでね。




改四五式 夏衣

昭五式や四五式を持ってないので比べようがありませんが、
胸の物入れです。






改四五式 夏衣

無記名ですが、未使用品というわけではなさそうです。
大正十年製と読めますので、上記の二回目の改正による
改四五式のようです。




改四五式 夏衣

包帯入れ





改四五式 夏衣

そでの部分。




改四五式 夏衣

ボタンとホックを留めるとしっかりと襟が立ちます。
これを着ると非常に様子がいい。
さすが実物。。。



改四五式 夏衣


剣留ですが、肩章留と供にふきや商店様にて
再生してもらいました。
この軍衣では剣留の位置が(見栄えよ良くするためか)
正規の位置よりかなり上に縫い付けられて居たようです。
で、再生おねがいするときにちゃんと「上の部分の縫いあとは無視して
正規の位置だけで作ってください」と御願いしたはずが
この状態だよww




改四五式 夏衣

実物だよね伍長の階級章です。



改四五式 夏衣

裏側のつくりのよさから、四五式時代のものと
推測されます。


この軍衣はたぶん、内勤の憲兵将校か、上級下士官の方が
自前で改造したものなんじゃないかと思っています。
なんで憲兵かって?襟のアップで縫込み式の襟兵科章が
黒だったからよ~。


この軍衣はヤフオクで落としたのですが、そのとき
昭五式夏用の記述があって、いざ届いたら背中が
一枚布、慌てて押印確認したらやっぱり改四五式。
といういきさつがあります。





タグ :日本軍装備

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Posted by 半井匠(ナカライ タクミ)  at 15:59 │Comments(2)日本軍

COMMENT
まぁ確かに(・ε・` )
昭和十一年の曾祖父の集合写真、おもいっきり袖の線入ってたしの( *・ω・)ノ現実は教本と違うから面白いのもこの世界の
醍醐味
Posted by 先詰め式万歳先詰め式万歳 at 2012年12月22日 17:20
先詰め式さん>
大陸では終戦まで改四五式着てた方がいらしたり
古参の兵が新兵の九八式装備見てわざわざ
詰襟軍衣に着替えさせた なんて記述も見たことが
ありますもので、要するに、ある程度なんでもありだった
と。
Posted by TNTN at 2012年12月23日 13:41
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